勝手にお料理コラム 雑談もあるよ・・・

自称料理コラムニストのブログ

 

砂糖とみりん

結局どちらを使用すればいいの?

 

さて、前回に引き続きですが砂糖とみりんの使い分け。

 

みりんの成分は肉を固くしたり、煮くずれを防ぐというのは当てはまらないと思えます。

 

事実、赤身肉やタコ、イカ等を単純に柔らかくするのであれば、長時間弱火で煮込むのがベスト。砂糖でもみりんでも変わりません。

 

これは肉類全般に限らずですが、イカやタコ、アワビ等の魚介類にもあてはまる事です。

 

例えば蛸(タコ)の柔らか煮。

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タコは繊維質が固く柔らかく煮る為には長時間煮込みます。

この時に気を付けて頂きたいのが温度設定

 

蛸の柔らか煮など、あまり家庭では作る事は無いでしょうし、作る必要も無いとは思いますが一応書いときます。

 

私が作る手順であれば、まずは塩をたっぷりと使いぬめりを取り、たっぷりのお湯で下茹でします。

※塩でぬめりを取った後、大根おろしで揉んだりもしますが手間とコストがかかる為省きます。

昔、私か見た何かの漫画で「少年が鮨屋で修行するストーリーだったような・・・」大根でタコを叩いて柔らかくする(笑)・・・とかありましたが、私の経験上、大根で叩いても(すりこぎ等の棒)で叩いてもタコは柔らかくはなりません。柔らかくしてるっぽい雰囲気は味わえると思います。

 

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大き目の鍋にたっぷり水を入れ火にかけます。

 

火加減は最初は強火。沸騰したらアクを取り生酢を少量加え中火で2~3分(大きさにもよります)ボイルして冷水に取り、良く水洗いします。

 

 

タコ酢等の酢の物に使用する場合は、ゆで汁にも塩を1つかみ加えて同じようにボイルします。この時冷水には取らず自然に冷まして下さい。

 

余熱で火が入る為に程よい感じで仕上がり、タコ自体から赤い染色体が煮汁に溶け込むため、色合いも美しく仕上がるでしょう。ふっくらと柔らかくするには、ゆで方が足りなくても、ゆで過ぎても固くなってしまいますので注意が必要です。

 

次に煮汁を作り、足と頭に分けたタコを炊いていきます。長時間煮込む為、醤油等は出来れば後から加えたい所ですが、今回は初めから入れておきます。

 

「煮汁の作り方」

 

出汁3.6ℓ 「水に粉末状のカツオだしを加えたもので良いです。タコ自体から旨味もでるので少量で構いません。

酒360㏄

みりん180㏄

砂糖150g

濃口醤油180㏄

味の素10g

生姜50g「臭み消し、風味付けの為」

大根(皮の部分で良い)適量

大根の成分「ジアスターゼ」が溶けだし、タコの筋繊維を柔らかくすると言われています。私は必ず入れます。別に入れなくても良いですが、冬場に質の良い冬大根が手にはいれば一緒に煮込むと美味しい大根が出来ますよ。

 

これらを合わせてタコを入れ火にかけます。

 

最初は強火で、沸騰したらアクをすくい「落としぶた」をして弱火に。

注意して頂きたいのは最初から弱火だと煮汁が濁ります。強火から弱火への工程を得る事で透き通ったきれいなお出汁になります。 

後は時間をかければかける程柔らかくなりますが、それと同時に味も色も変化していきますので大体2時間位でしょうか。

 

圧力釜があれば、また調理法は変わるし、時間も短縮されますね。

 

後は自然に冷まして完成です。

 

タコに限らずですが、赤身肉やアワビ等も最初はかなり硬いですよね。アワビ等はお刺身で食べると硬くて食べれません。なので極限薄くスライスして提供します。

そして、ある程度「熱」を加える事で柔らかくなりますが、この時は歯応えのある弾力ある柔らかさ。

これに更に長時間熱を加えたり高温で調理すると、また食感が変化して硬くゴムのようになります。

ところが不思議な事に低温で更に長時間熱を加える「ある一定のライン」を超えるとまた繊維質は柔らかくなる。

唯、この時の食感は繊維質が完全にほどけた物です。歯応え等は殆どありませんが擬音で表すならば豚の角煮等は「とろとろ」ビーフシチューなら「ホロホロ」アワビの酒蒸しであれば「とろふわ」と言った所でしょうか?

 

【注意点】

 

➀出来上がって直ぐと冷ましてから、一晩置いた後では味も食感も変わります。

 味見の段階と完成してからでは味は変わってくるので、感覚を養って下さい。 

                  ②煮物の基本は「さしすせそ」の順番で調味料を加えていく。・・・ですが、そこまで気にする必要はありません。むしろ途中経過の味見を繰り返す事でお料理上手になれると思います。味見は必ずして下さい。

 

③今回はみりんも砂糖も使用していますが、味付けは結局は個人や生まれ育った環境での好みの差になります。

個性も重要ですが、万人受けするようにする為には「美味しい」か「不味い」等の抽象的な判断では無く、

味見の時点で「濃い」「薄い」「甘い」「しょっぱい」「すっぱい」「辛い」「香り」「旨味が足りない」等で繰り返し判断するようにして見て下さい。

 

④繰り返し味見する事でこの食材にはみりんが合う。この調理法は砂糖のほうが合うというのが段々と分かってきます。これはレシピよりも重要な事です。

 

⑤知人の台所で2時間も3時間もタコを炊くと、「美味しい!」とか「柔らか~い♪」等の感想を言われる前に「マジで勘弁してよ」と思われる場合が殆どですので細心の注意を払って下さい。ガス代も時間もかかるので非常に困ります。

 

「私なら2度と台所は使わせないでしょうか・・・」

 

 

Makimikanでした。